池田憲章さんの評論は、外国ドラマにとどまりません。怪獣メモランダムは既に、姉妹ブログがあるとおりですが、怪獣に限らない特撮、ドラマ、アニメ、SF系を中心として、幅広い分野について語っておられます。
それを「外国TVメモランダム」に入れてしまうのはさすがに無理があるので、別ブログ「アニメメモランダム」
https://kenshoanime.blogspot.jp
にて、TVアニメ、劇場アニメについての評論をご紹介します。またアニメ以外でも外国TVに収まらない記事は(無理があっても)「アニメメモランダム」で紹介することにしました。つまり、事実上は「アニメ(その他の)メモランダム」。「外国TVメモランダム」と交代で更新していく予定です。
年末、ちょっとお休みさせて頂いて、新年から再開します。
みなさま、どうぞ良いお年をお迎え下さい。
2017/12/27
2017/12/26
2017/12/25
2017/12/24
2017/12/23
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2017/12/11
2017/12/10
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2017/12/06
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2017/12/04
2017/12/03
2017/12/02
2017/12/01
2017/11/30
2017/11/29
2017/11/28
2017/11/27
2017/11/26
2017/11/25
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2017/11/23
2017/11/22
2017/11/21
2017/11/20
2017/11/19
2017/11/18
2017/11/17
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2017/11/14
2017/11/13
2017/11/12
2017/11/11
2017/11/10
2017/11/09
再録52VA00「わが愛しの外国TV列伝」
次は同人誌 VANDAに掲載された「わが愛しの外国TV列伝」です。
コピーのスキャンなので、やや荒いところがあります。
1回に1ページずつアップしていきます。
①≪序章≫ “それは古くて新しい友人のように” 第10号 1993.6.25
②1970年代を呼んだハードアクションの風「ハワイ5-0」第11号 1993.9.25
③60年代のミステリーの3番打者「鬼警部アイアンサイド」(前編)第12号 1993.12.25
④60年代のミステリーの3番打者「鬼警部アイアンサイド」(後編)第13号 1994.3.5
⑤英国生まれのSFミステリー「電撃スパイ作戦」 第14号 1994.9.5
⑥西部劇版”赤影”とは言い得て妙…「0088ワイルド・ウエスト」 第15号 1994.9.5
⑦「刑事コジャック」(前編)第16号 1994.12.5
⑧「刑事コジャック」(後編)第17号 1995.3.5
⑨「インベーダー」第18号 1995.6.10
⑩「ポリス・ストーリー」(前編)第19号 1995.12.10
⑪「ポリス・ストーリー」(後編)第20号 1996.6.10
⑫「サンダーバード」(前編)第20号 1998.6.10
⑬「サンダーバード」(後編)第21号 2000.8.1
同人誌 VANDAをネット検索してVANDA NO.13 MARCH 1994 の表紙を見つけました。下から3番目に池田さんのお名前があります。
コピーのスキャンなので、やや荒いところがあります。
1回に1ページずつアップしていきます。
①≪序章≫ “それは古くて新しい友人のように” 第10号 1993.6.25
②1970年代を呼んだハードアクションの風「ハワイ5-0」第11号 1993.9.25
③60年代のミステリーの3番打者「鬼警部アイアンサイド」(前編)第12号 1993.12.25
④60年代のミステリーの3番打者「鬼警部アイアンサイド」(後編)第13号 1994.3.5
⑤英国生まれのSFミステリー「電撃スパイ作戦」 第14号 1994.9.5
⑥西部劇版”赤影”とは言い得て妙…「0088ワイルド・ウエスト」 第15号 1994.9.5
⑦「刑事コジャック」(前編)第16号 1994.12.5
⑧「刑事コジャック」(後編)第17号 1995.3.5
⑨「インベーダー」第18号 1995.6.10
⑩「ポリス・ストーリー」(前編)第19号 1995.12.10
⑪「ポリス・ストーリー」(後編)第20号 1996.6.10
⑫「サンダーバード」(前編)第20号 1998.6.10
⑬「サンダーバード」(後編)第21号 2000.8.1
同人誌 VANDAをネット検索してVANDA NO.13 MARCH 1994 の表紙を見つけました。下から3番目に池田さんのお名前があります。
2017/11/08
再録51 米TVドラマ史における「コルチャック」後編
ラス・ベガスは、夜もネオンとライトで活気にあふれた24時間オープンの街だ。その中にマントに、ステッキを持つ吸血鬼が堂々と歩いて獲物を探しているという映像が圧巻で、マシスンの映画クラスに練り上げられたクールなセリフ設計が冴え、夜のビル街の影で殺された女性の死体が、翌日、白昼のベガスのそばのハイウェー近くにある砂漠に横たわっている虚無的な映像は、60年代のアメリカTVにはない新しい時代を感じさせた。
監督は60年代イギリスでロジャー・ムーア主演の「セイント」や最近映画でリメイクされ公開間近の「おしゃれ㊙探偵」(原題 "The Avengers")、英国版87分署といわれる「ギデオン警部」などを監督して67年にアメリカにへ渡り、TVムービー「ダイヤルMを廻せ」、「マニックス」「スパイ大作戦」「サンフランシスコ大空港」を手がけていたジョン・L・モクシーで、イギリス育ちのゴシック・ムードと現代のクライム・アクションの非情さを合わせた映像タッチが見事で、このTVムービーは38パーセント以上の視聴率を取り、TVムービー史上に残る傑作となった。
ジェフ・ライスは自分の先輩たちの事件記者ーー警察からの情報だけではなく、独自に粘り強い調査と取材で事件の真相に肉薄し、警察や市、州警察にニラまれても平然と笑っていたタフな男達がいたのであるーーの思い出を1人のコルチャックという人物に結晶化させた。その憎まれ口も自嘲気味の軽口も「ブン屋」のクセで、トレード・マークのストロー・ハットとスニーカー靴もライスが知っていた実在のキシャから借用したスタイルだった。
プロデューサーは66〜71年、昼のメロドラマに怪奇ゴシック・ストーリーを持ち込み、1245話を放送したアメリカTV史に残る吸血鬼メロドラマ「ダーク・シャドウズ」(日本未放送、怪奇映画「血の唇」はこのTVシリーズの映画化作品)を製作したダン・カーティスで、カーティスもこのライスのアイデアを気に入っていたのだろう。
二本目のパイロットは、ダン・カーティス自身が製作兼監督となり、「The Night Stranger」(73年1月16日ABC-TVで放送。日本未放送だが、ビデオで発売中)と人間の脳髄液を集める百年を超えるマット・サイエンティストの悪夢を描き出した。
ユニバーサルTVはこの二本の好評に、TVシリーズ化を主演のダーレン・マクギャビンに打診、マクギャビン自身が総合プロデューサーになり、TVシリーズ化が始まった。
だが、ユニバーサルが用意した脚本家は「ロックフォードの事件メモ」のデビッド・チェイス、「白バイ警官ジョン&パンチ」や「アメリカン・ヒーロー」のルドルフ・ボーチャートとユーモラスなセリフがうまい若手作家で、ハード・タッチの現代社会のダーク・ゾーンを狙いたいマクギャビンは不満でユニバーサルと大激突(だからハマー映画の「吸血鬼ドラキュラ」の脚本家ジミー・サングスター脚本の「地獄をさ迷う悪霊ラクシャサ」は大のお気に入り。確かに屈指の傑作だった)、「恐怖の切り裂きジャック」や吸血鬼、ゾンビ物と何本かの傑作を出しながら、シリーズとしては20話の短命に終わった。「X−ファイル」に逆照射されて評価が上がり、コルチャックもきっと作品の中で苦笑いしていることだろう。
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監督は60年代イギリスでロジャー・ムーア主演の「セイント」や最近映画でリメイクされ公開間近の「おしゃれ㊙探偵」(原題 "The Avengers")、英国版87分署といわれる「ギデオン警部」などを監督して67年にアメリカにへ渡り、TVムービー「ダイヤルMを廻せ」、「マニックス」「スパイ大作戦」「サンフランシスコ大空港」を手がけていたジョン・L・モクシーで、イギリス育ちのゴシック・ムードと現代のクライム・アクションの非情さを合わせた映像タッチが見事で、このTVムービーは38パーセント以上の視聴率を取り、TVムービー史上に残る傑作となった。
ジェフ・ライスは自分の先輩たちの事件記者ーー警察からの情報だけではなく、独自に粘り強い調査と取材で事件の真相に肉薄し、警察や市、州警察にニラまれても平然と笑っていたタフな男達がいたのであるーーの思い出を1人のコルチャックという人物に結晶化させた。その憎まれ口も自嘲気味の軽口も「ブン屋」のクセで、トレード・マークのストロー・ハットとスニーカー靴もライスが知っていた実在のキシャから借用したスタイルだった。
プロデューサーは66〜71年、昼のメロドラマに怪奇ゴシック・ストーリーを持ち込み、1245話を放送したアメリカTV史に残る吸血鬼メロドラマ「ダーク・シャドウズ」(日本未放送、怪奇映画「血の唇」はこのTVシリーズの映画化作品)を製作したダン・カーティスで、カーティスもこのライスのアイデアを気に入っていたのだろう。
二本目のパイロットは、ダン・カーティス自身が製作兼監督となり、「The Night Stranger」(73年1月16日ABC-TVで放送。日本未放送だが、ビデオで発売中)と人間の脳髄液を集める百年を超えるマット・サイエンティストの悪夢を描き出した。
ユニバーサルTVはこの二本の好評に、TVシリーズ化を主演のダーレン・マクギャビンに打診、マクギャビン自身が総合プロデューサーになり、TVシリーズ化が始まった。
だが、ユニバーサルが用意した脚本家は「ロックフォードの事件メモ」のデビッド・チェイス、「白バイ警官ジョン&パンチ」や「アメリカン・ヒーロー」のルドルフ・ボーチャートとユーモラスなセリフがうまい若手作家で、ハード・タッチの現代社会のダーク・ゾーンを狙いたいマクギャビンは不満でユニバーサルと大激突(だからハマー映画の「吸血鬼ドラキュラ」の脚本家ジミー・サングスター脚本の「地獄をさ迷う悪霊ラクシャサ」は大のお気に入り。確かに屈指の傑作だった)、「恐怖の切り裂きジャック」や吸血鬼、ゾンビ物と何本かの傑作を出しながら、シリーズとしては20話の短命に終わった。「X−ファイル」に逆照射されて評価が上がり、コルチャックもきっと作品の中で苦笑いしていることだろう。
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以上
Studio Voice Vol.272 1998/平成10年8月1日
特集:恐怖絶対主義
phase 03: Rules & Practices /原理と実践
2017/11/07
再録50 米TVドラマ史における「コルチャック」前編
Studio Voice Vol.272 1998/平成10年8月1日
特集:恐怖絶対主義
phase 03: Rules & Practices /原理と実践
「事件記者コルチャック」(74〜75)の面白さは、インディペンデント通信社の事件記者カール・コルチャック(ダーレン・マクギャビン、日本語吹き替えは大塚周夫の無敵の快演♡)が謎の怪事件を追ううちに、奇怪なモンスターやクリーチャーにぶつかり、誰にも信じてもらえずその現代の怪奇に対決していくという設定のアイデアとストーリー展開のうまさで、SFテレビの盲点をついたといってもいい快感があった。
現代の中にもし吸血鬼や悪霊、妖怪やクリーチャーがいるとしたら、それはどこにいるのか。ハイウェーから少し外れたモーテルや人里離れたキャンプ場、ポツンと隔離されたような地方町ではなく、人々が互いの顔さえ見ようとしない喧噪に包まれた大都会のビル街の夜の闇にいるのではないか……というのが「コルチャック」の発送で、これはゴジラがなぜ都市を襲うのかと同じように、現代人の心の闇(ダーク・ゾーン)から生まれたモンスターを描く”第3の都市論”の香りもあって、まさにコルチャックは”現代の怪奇ハンター”として活躍するのである。
「事件記者コルチャック」には、二本のパイロット・フィルムとなるTVムービーがあって、出版されなかった新進作家ジェフ・ライスによる原作を、SF,ホラー作家で「ミステリー・ゾーン」や「スタートレック」「激突!」のSFテレビの脚本でも知られ、「縮みゆく人間」「ヘルハウス」「ある日どこかで」のSF&ホラー映画の原作・脚本でも有名なリチャード・マシスンが二本共脚本を担当した。
コルチャックの初登場になる第一作「The Night Stalker」(72年1月11日、ABC-TVで放送。日本では未放送だが、ビデオで発売中)は、ギャンブルとショービジネスの町ラス・ベガスを舞台に、若い女性が夜に次々に殺されていく連続殺人を描いていく。
ニューヨーク・デイリー社を追い出されてベガスのニュース・デイリー社で事件記者を続けるカール・コルチャック(実はちゃんとセリフでワシントン、シアトル、シカゴでも政治家や役所、警察にニラまれる取材をしてその町で取材できなくなり、町を出てきたという設定が出てくる)は、この怪事件で(なぜか被害者の女性の体からは大量の血液が失われていた)を追ううちに、吸血鬼としか思えない情報を入手していく!
特集:恐怖絶対主義
phase 03: Rules & Practices /原理と実践
「事件記者コルチャック」(74〜75)の面白さは、インディペンデント通信社の事件記者カール・コルチャック(ダーレン・マクギャビン、日本語吹き替えは大塚周夫の無敵の快演♡)が謎の怪事件を追ううちに、奇怪なモンスターやクリーチャーにぶつかり、誰にも信じてもらえずその現代の怪奇に対決していくという設定のアイデアとストーリー展開のうまさで、SFテレビの盲点をついたといってもいい快感があった。
現代の中にもし吸血鬼や悪霊、妖怪やクリーチャーがいるとしたら、それはどこにいるのか。ハイウェーから少し外れたモーテルや人里離れたキャンプ場、ポツンと隔離されたような地方町ではなく、人々が互いの顔さえ見ようとしない喧噪に包まれた大都会のビル街の夜の闇にいるのではないか……というのが「コルチャック」の発送で、これはゴジラがなぜ都市を襲うのかと同じように、現代人の心の闇(ダーク・ゾーン)から生まれたモンスターを描く”第3の都市論”の香りもあって、まさにコルチャックは”現代の怪奇ハンター”として活躍するのである。
「事件記者コルチャック」には、二本のパイロット・フィルムとなるTVムービーがあって、出版されなかった新進作家ジェフ・ライスによる原作を、SF,ホラー作家で「ミステリー・ゾーン」や「スタートレック」「激突!」のSFテレビの脚本でも知られ、「縮みゆく人間」「ヘルハウス」「ある日どこかで」のSF&ホラー映画の原作・脚本でも有名なリチャード・マシスンが二本共脚本を担当した。
コルチャックの初登場になる第一作「The Night Stalker」(72年1月11日、ABC-TVで放送。日本では未放送だが、ビデオで発売中)は、ギャンブルとショービジネスの町ラス・ベガスを舞台に、若い女性が夜に次々に殺されていく連続殺人を描いていく。
ニューヨーク・デイリー社を追い出されてベガスのニュース・デイリー社で事件記者を続けるカール・コルチャック(実はちゃんとセリフでワシントン、シアトル、シカゴでも政治家や役所、警察にニラまれる取材をしてその町で取材できなくなり、町を出てきたという設定が出てくる)は、この怪事件で(なぜか被害者の女性の体からは大量の血液が失われていた)を追ううちに、吸血鬼としか思えない情報を入手していく!
(つづく)
2017/11/06
2017/11/05
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