2017/10/27

再録38 M13『マクガイバー』製作の背景 (5)

■すばらしく出来のいい日本語版


 日本語版も、ものすごくいいできです。小山悟さんがキャスティングを決めた初代ディレクターで、二代目が蕨南勝之さんという、男性アクションものをやらせてはピカイチの人が演出をやっています。翻訳・平田勝茂というのは、『ナイトライダー』のチームです。本当にセリフがパキパキしていて、男たちの夢の王国みたいなところがあるんです。

 また石丸博也、宮川洋一、内海賢二、岡本麻弥らの日本語版のキャストの完璧度は、恐ろしいぐらいですね。原語版と比べるとわかりますが、日本語版のほうが勝ってる! まずマクガイバーの石丸博也さんというキャスティングが完璧、これは石丸さん以外ありえないキャラクターというんですか、その優しさと男気みたいな部分がピッタリとはまっている。

 また、宮川洋一さんというキャスティングをよくぞ思いついたと思います。確かに宮川洋一さんは外国TVも山ほどやっていらっしゃるし、僕らにとっては『ウルトラセブン』のマナベ参謀なんだけど、ものすごくいい声の人なんですね。他の人との声のアンサンブルがとてもいい。内海賢二さんも、よくこのダルトンというキャラクターを内海賢二さんにしたな、と思います。ユーモラスなセリフ廻しは絶品です。

 ペニーは、岡本麻弥さんが楽しげに演じています。ペニーの可愛らしさは岡本さんの出した味でもあるんです。

「パラマウント・ビデオ・ホームページ:海外テレビドラマ評論家 池田憲章が語る!」 2005年 再録

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