オープニング・ナレーションで「光のようなスピードで走る炎のような馬、砂塵を巻き上げる熱血の男、ローン・レンジャー! ハイヨーッ、シルバー」と叫ぶ名調子で、名馬シルバーは、ローン・レンジャーの代名詞となった。
トントの”魂の友”という意味の「キモサベ」という言葉は、ラジオの監督ジェームズ・ジュエルが作った言葉で、インディアンの言葉を知らなかったジュエルは、ミシガンの子供達が遊ぶキャンプ場の「Kee Mo Sah Bee」を大自然の象徴として「キモサベ」と造語した。
ラジオなら馬はいななきと効果音でごまかせるが、映像となるとそうはいかない。リパブリック映画で、1938年「ローン・レンジャー」は15話で完結する連続活劇映画として登場し、映画ではいろいろな馬がシルバーを演じた。TV版ではトラベラーという名の馬が演じてローン・レンジャー役のクレイトン・ムーアは、トラベラーが耳の所だけ黒い肌がある白馬でなかったが、ひと目でトラベラーを相棒に選んだ。
トラベラーのトレーナーのホワイティ・ヒューグスは、「トラベラーはグリフィス公園で3、4マイル走っても平然としていて、どんなスタントもこなし、そしてカメラの前でも落ち着いて演技をこなしていた」と語る。TV番組の宣伝キャンペーンでも、トラベラーはローン・レンジャー役のクレイトン・ムーアとアメリカ全土を回り、子供たちがその鼻を触っても少しも騒がず、シルバーの勇姿を子供たちに見せてくれた。TV西部劇最大の有名な馬であることは間違いないキャラクターであった。
「ローン・レンジャー」10の秘密 ビデオのインナー解説・再録
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