2017/09/06

TVF04 松田→松岡(2017年5月7日)

 リストにちょっと手を加えて「時事」と「ヒット映画」をいれました(ブログ注:反映済)。60年代、90年代に「ベトナム戦争」「湾岸戦争」がTVドラマに影響を与えたように、「同時多発テロ」や「イラク戦争」というのがやはり必要と思われましたので。

 さて、2001年から2015年でベスト15を選べ、というお題は簡単なようで実に頭をひねりました。長く見てこなれた作品と短期だけやってそれでも心にひっかかった作品、あるいは世間的に評価の高い作品が自分にどう響いたか?など。

 そこでとりあえずゼロ年代で楽しみに毎週見ていたというあたりから選んでみました。

 1 ヤングスーパーマン            
 2 バトルスター・ギャラクティカ       
 3 プッシング・デイジーズ          
 4 フリンジ                    
 5 ザ・ラストシップ                
 6 スタートレック/エンタープライズ     
 7 LOST                     
 8 ユーリカ事件です!カーター保安官   
 9 ファイアフライ宇宙大戦争+「セレニティ」(映画)
10 スリーピー・ホロウ
11 アウェイク/引き裂かれた捜査官
12 ゲーム・オブ・スローンズ
13 パーソンズ・オブ・インタレスト
14 ウォーキング・デッド
15 アンダー・ザ・ドーム

 うーむ、なかなかこうして選出してみると自分が海外ドラマに何を求めているのかとか自分の好みが出てしまってちょっと恥ずかしいですね。名作を選ぶのではなく、自分にとってのベスト15なのでこういう結果になってしまったようです。

1「ヤングスーパーマン」はやはり “質は量によって支えられる” という典型でしょうか。なんといっても10年間ブレずに、というのがすごいです。もちろん途中でグダグダのシーズンや話もありましたが、それでも駄作の数を上回る傑作が製作されたというところと、きっちりとうまいところにおとしどころを見つけて完結したところに感動します。

2「バトルスター・ギャラクティカ」は文句のつけようのない見事な宇宙SFの一つの到達点だと思います。中でも番外編の『RAZOR』には打ちのめされました。ギャラクティカの僚船ペガサスを描いたサイドストーリーであるこの話では文民統制(シビリアン・コントロール)を離れた軍隊の本質がいかに危険なものかがじっくりと描かれていて実に衝撃的でした。

3「プッシングイデジース」はよくもまあ、ああいう「変」なファンタジーを描けたものだとそういう意味で感心しきりです。ダークファンタジーや正統派ファンタジーは普通にありますが「変」なファンタジーという意味では自分の中では法律ジャンルにおける「ピケット・フェンス」に匹敵する作品です。

4「フリンジ」も毀誉褒貶のある作品ですが、僕は大好きです。後先考えずに作っているとしか思えないのに、なぜかきちんと物語が収まっていった最終シーズンには感動さえ覚えてしまいました。

5「ザ・ラストシップ」はもう「宇宙戦艦ヤマト」愛でしょうか。昔、映画『渚にて』で恐怖を抱いていたことを思い出して第一シーズンの面白さは “破滅SFの先” を見るようで感心してしまいました。

6「スタートレック/エンタープライズ」は第四シーズンの面白さで持ち直したような気がします。「そうそう、これが見たかったんんだ!」という感じで。

7「LOST」ある意味ゼロ年代の象徴的な作品のような気がします。壮大な仕掛けとハッタリで目を引いて、しかしフラッシュバックでそれぞれのキャラクターの過去を描いて、それが終わったらフラッシュフォワード、続いてフラッシュサイドキックと手を変え、品を変えて物語を盛り上げ続けた作劇への貪欲な精神には感心してしまいます。最終シーズンでパラレルワールドという設定で二次創作を自分でやってしまったのもすごい。

8「ユーリカ」は今は無きユニバーサルチャンネルの代表作だったのではないかと思います。放映途中でチャンネルがなくなってしまったので残りのDVDボックスを買ってしまいました。藤子F不二雄的な日常SFの見事な実写だったと思います。もっと評価されるべき作品だと思います。

9「ファイアフライ/宇宙大戦争」は第一シーズン途中でのキャンセル作品なのに、残りの話を映画「セレニティ」で伏線を回収して完結させ、さらに映画がメチャクチャ面白かったというところで思わず『伝説巨神イデオン』を思い出してしまいました。

10「スリーピー・ホロウ」は基本的にお話は「スーパーナチュラル」と同じはずなのに、なぜかこちらの方が上品な感じがするのはやはり製作者のセンスでしょうかねえ。

11「アウェイク/引き裂かれた捜査官」はあまり話題にならなかったうえにミステリと思われていますが、実はインナースペースもののSFなのです。設定が交通事故で家族を失った刑事が妻が死んだ世界と息子が死んだ世界の両方を生きていて、どちらかが夢に間違いないのだけれども、どちらが夢か判らない。それぞれの世界でカウンセラーに相談したらどちらも相手が夢だという。13話でキャンセルとされていますが、どう考えても13話できっちりとお話が終わっているいるようにしか見えない見事な構成とオチに驚愕しました。

13「ゲーム・オブ・スローンズ」
 実は最近になってやっと見始めてその壮大さと物語展開に驚いているところです。あと、2, 3年たったらもっと順位が上がると思います。

14「ウォーキング・デッド」これはその逆で数年前にはかなり上位だったのですが、シーズンを重ねるごとになにかパターン化されてしまってちょっと鼻白んでいます。

15「アンダーザドーム」はこれまた小説を越えた展開のあたりからぐんぐん面白くなって後半の展開には仰天しました。
 と、いうわけでゼロ年代以後のベスト15ですが、いかがなものでしょうか?

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