2017/08/28

第19回 TVのSF作家ロッド・サーリング(前編)

 アメリカのTV脚本家でプロデューサーのロッド・サーリングは1924年12月、ニューヨーク州の小さな田舎町シラキューズで生まれた。父親は肉卸業で裕福な家庭に育った。ロッドは少年時代、兄が定期購読していたアメリカ初のSF雑誌「アメージング・ストーリーズ」や冒険SF誌「アスタウディング・サイエンス・フィクション」やホラー小説誌「ウィアード・テールズ」に夢中になり、アメリカ最初のSFファンの世代であった。

 また1930年~40年代はアメリカはラジオドラマの黄金時代であり、20代の異才オーソン・ウェルズが率いるマーキュリー劇団が放送する『宇宙戦争』『吸血鬼ドラキュラ』『シャーロック・ホームズ』『二都物語』、ラジオドラマ用に書き下しされたサスペンス&ホラーの『サスペンス』、ノーマン・コーウェンのファンタジードラマの数々に魅かれ “自分もラジオドラマを書いてみたい” と夢想する高校生になっていた。

高校卒業後、すぐに陸軍のパラシュート部隊に応召したロッドは第二次大戦時太平洋で日本軍と戦った。飛行機が基地に着陸するとき、機首を上げて地上が見えなくなる危険な時間をパイロットが「Twilight Zone」と呼んでいて、ロッドの記憶に残ることになる。
やがてTVの脚本家となりエミー賞を連続受賞して1959年CBSで放送スタートすることになるのが『The Twilight Zone』(『ミステリー・ゾーン』)だった。

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