だが、第1話に登場したQという惑星連邦をはるかに超えた宇宙文明の使者のストーリーは「何かがこのTVシリーズで始まるのでは?」とSFファンをゾクゾクさせた。そしてそれはガイナン(ウーピー・ゴールドバーグの快演!)が語り手になるボーグとの遭遇によって覚醒した。SFファンは宇宙テーマでいつの日かオーバーロード、ハルマゲドンに似た究極の敵と出会うストーリーを夢見ているものなのだが『スタートレック』宇宙の中でまさにそれを目撃体験することになったのだ。
ボーグの出現とその戦いを描く中でSFTVシリーズのレベルは『スターウォーズ』サーガを超えることになった。『新スタートレック』は、やがて脚本メンバーの中からブラノン・ブラガたち新しいプロデューサー、シリーズ構成のスタッフを育て上げ、『スタートレックDS9』『スタートレック/ヴォイジャー』『スタートレック/エンタープライズ』と宇宙SFとして空前のスペース・ドラマ・サーガを生んでいくことになる。
『新スタートレック』の製作途中でジーン・ロッデンベリーは亡くなるが、まさに新世代のスタッフに『スタートレック』宇宙は託されることになるのである。
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