『ウッドペッカー』と共に好きだったアメリカ製のアニメが『ヘッケルとジャッケル』だった。カラスの2羽(カラスだと子供心に思っていたのだが、カケスなんだと25歳の時、森卓也さんの文章で気がついた)が旅をしながら、その旅先で出会うあらゆる動物キャラをだましてちゃっかりもうけて生きて行く。ニヤリと笑う表情がなんとも子供心に面白かった。詐欺師アニメの傑作だった。藤子不二雄Aさんが「少年キング」に連載していた『フータくん』はこの詐欺師モードを廃除してアルバイト、アイデア・メーカーのモードにしたフータくんというキャラ作りの巧さだった。
兄貴分のヘッケルの日本語版の声は後に『三匹の侍』の桜京十郎で有名になる長門勇、ジャッケルの日本語の声はこれまた有名になる「てんぷくトリオ」の三波伸介。「アニキー!」というジャッケルのヤサグレた声がまたヨイのです!もうけるつもりがあてが外れてシラケたラストにもヘッケルとジャッケルはへこみもしない。「明日は明日の風が吹く♪」てな調子でちょっとした『フーテンの寅』みたいなムードだった。
ヘッケルとジャッケルは実にたくましいのだ。人生っていろいろあるんだろうなあ・・・そう子供心に実感させたのだからきっと名作だったんだろうなあ。
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