2017/08/27

第15回 透明人間

 イギリスのSF作家H.G.ウェルズのSF小説『透明人間』を読んだのは中学生になってからだが、身体が見えない透明になっている透明人間というキャラックターは6~7歳で知っていた。日本テレビで放送していたイギリス製のTVフィルム作品『透明人間』(1958)を見ていたからだ。

 HGウェルズ原作とクレジットされていたけれど、後に大ヒットしたスパイ物の『秘密諜報員ジョン・ドレイク』(1964-66)を企画・製作したラルフ・スマートが製作したTV番組だ。ピーター・ブラディというイギリス政府の研究所で“光”の総合研究をやっていた科学者の主人公が実験のミスである放射線を浴びて身体が透明になって元に戻れなくなってしまう。一度は彼を閉じ込めて秘密をつかもうとする研究所だが、ブラディは脱走して理解あるイギリス政府の上司がブラディと契約して自由を与え某国で人質になった科学者を救ったり、独裁国へ透明のまま侵入して重大な秘密を盗んできたりとスパイ&レスキューストーリーで活躍する。

 透明人間がタバコを吸ったり、車を運転して警官がびっくりする特撮シーンも面白かった。ブラディの日本語版の声は若山弦蔵さんが担当、「口を合わせなくていいので透明人間のアフレコは楽だった。」と聞いたことがある。

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