アレンはカラー作品を望んだが、CBS-TVがカラー作品をOKしなかった。カラー化されることを予想し、金のかかる特撮シーンのみをカラー撮影してその宇宙船ジュピター2号の飛行シーンは第二~第三シーズンで使われることになる。L.B.アボット特撮監督と宇宙戦車や飛行ミニチュアの操演がうまいハワード・ライデッカー特撮監督の相性がよく、目を見張る特撮シーンが少年ファンや大人たちを驚かせた。
パイロット版では存在しなかった、某国スパイの悪役ドクター・ザッカリー・スミス大佐(ジョナサン・ハリス)がレギュラーに加わったことで一家のウィル少年(ビル・ムーミー)とロボット・フライディの3人のユーモラスな会話と事件のきっかけとなるシチュエーションを生み出し日本のSF作家小松左京氏などは「ドクター・スミスを見るだけで面白い!」と従来のSFTVにない味わいを生み出し続けた。今でも“子供だまし”と語られる『宇宙家族ロビンソン』の魅力はまさに1960年代の楽しさにあったのだ。
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