2017/08/27

第13回 ワーナーブラザーズTVのミステリー番組

 アメリカ製のミステリーTVは、まず30分のTVシリーズになじみになったものだ。ダーレン・マクギャビンが主人公マイク・ハマーを演じた『私立探偵マイク・ハマー』、カメラマンが主人公と言う異色のストーリーだったチャールズ・ブロンソンの『カメラマン・コバック』、マイク・コナーズが主演の『タイトロープ』・・・30分は見やすいし、個性派の主人公ばかりだった。

 それが1時間のストーリーになって「ハーッ」と思って見ていたのがワーナーブラザーズTV製作の『サンセット77』(1958-64)『ハワイアン・アイ』(1959-63)『サーフサイド6』(1960-62)のスマートなタッチの私立探偵のミステリー物だった。私立探偵というと、僕らにとっては『怪人二十面相』の私立探偵明智小五郎(小学校の図書館に少年用のホームズと一緒にズラリと揃っていた)だが、もっとモダンな作風だった『サンセット77』がその代表作で、ロイ・ハギンズが自分で書いたミステリー小説をTV化。1人だった主人公を2人の探偵事務所にして、毎週1人1人で別の事件を担当して2班の監督、スタッフで廻して製作スケジュールをかせぐハギンズのアイデアが冴え、何人もの探偵をかかえた『ハワイアン・アイ』『サーフサイド6』と探偵物の幅が広がったのだ。ユーモア・タッチをこのジャンルに持ち込んだのもお手柄であった。

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