2017/08/30

第42回 ナポレオン・ソロの公式ファンクラブ

 『0011ナポレオン・ソロ』の人気はTV作品として新しいパターンで10代後半から20代前半のハイティーンの女性ファンがロバート・ヴォーンとデビッド・マッカラム(特にマッカラムの人気はすごかった)に熱狂したことで、毎回500通以上のファンレターが殺到。MGM-TVは(おそらくミッキー・マウス・クラブを参考にして)公式ファンクラブを設立して、ブロマイドを送ったりファン・イベントを各地で開いたりして、人気をさらに高めていった。

 後の日本で起こるアニメ・ブームみたいなモードで、ベトナム戦争やケネディ大統領やキング牧師の暗殺など、大人たちのやっていることに若者層が絶望してフィクションの中の人物、それを演じる俳優のスマートさやダンディさ、やさしさに救いを求めておきたムーブメントの気配もあった。TV番組で、20世紀FOX-TVの『バットマン』、TV用に組まれた音楽グループがヒット曲を連発した『モンキーズ』、ミスター・スポックが女性ファンに大人気で、「私はスポックではない」という本までレオナード・ニモイが書いた『スタートレック/宇宙大作戦』と、TV界からサブカルチャーの新しいブームの流れが、1965~69年巻き起こったのだ。

 これは1970年代の時代の流れが変わる予兆だった。ロバート・ヴォーン、デビッド・マッカラムは正直自分でも戸惑うほどの人気スターになり、『0011ナポレオン・ソロ』人気で来日、ファンにかこまれるほどであった。TVミステリー、最大のヒット作だった。

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