2017/08/30

第72回 SF西部劇『0088ワイルド・ウエスト』

 日本に時代劇とSFを合体した『仮面の忍者赤影』があれば。アメリカのTVシリーズにも西部劇とSFを合体させた『0088ワイルド・ウエスト』(1965-69)があった。“大西部の007” をイメージした出発点からプロデューサーのマイケル・ギャザリングが立ち上げたTV番組で、時代は南北戦争から10年、グラント大統領の勅命を受けて、西部地帯における怪事件、難事件を解決していく情報部員がガンマンのジェイムズ(ジム)・T・ウエスト(ロバート・コンラッド)と変装の名人アルテマス・ゴードン(ロス・マーチン)の2人の活躍を描く西部劇のアクションTVシリーズだった。

 ところが、ウエストやゴードンが戦うのが、死体を人間爆弾に改造してアメリカ政府に買えと言ってくる女性版フランケンシュタイン博士のホスモーナ博士、海底火山にフタをしてフタを一気に開けて人工津波を起こすキャプテン・ファイロ、人工地震に、森や大地を枯らし、二次元転移で絵の世界へ人間を送り込み、あらゆる人間を30センチに縮小して支配しようとする天才科学者ラブレス(情け無用の)・ミゲリート博士というネモ艦長もかくやというマッド・サイエンティストばかりで、特にミゲリート(マイケル・ダン)とはウエストは8度も戦った宿敵であった。

 マイケル・ギャリソンは途中で亡くなり、ギャリソンの友人ブルース・ランズベリーがプロデューサーになって108話の本数でヒット作に成長していった。

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