2017/08/30

第48回 ウィル少年とドクター・スミス

 ロビンソン一家の長男ウィル少年は、頭が良くて快活でいつも笑顔の明るい男の子だった。『宇宙家族ロビンソン』のメイン・ライターだったボブ&ワンダ・ダンカン夫妻はこう解説する。「ウィルはアメリカの父親、母親が我が子にこうなってほしいという子供だった。勇気もあって、失敗してもメゲない心、そんな理想の子供だった」

 ところが、ドクター・スミスは見栄っ張りで自信過剰、嘘つきで弱虫、すぐグダグダ言い訳ばかり・・・ボブとワンダは笑いながらこう語るのだ。「ドクター・スミスは両親が自分の子供に絶対なってもらいたくないダメな子供、困ったちゃんの子供の典型だった。私たちはウィルがトム・ソーヤーでドクター・スミスがハックみたいな感じを考えていた。学校をさぼろうとかちょっと悪いことにハックが誘うと、トムは面白そうだとつい乗って、一緒に出かけてしまう。ウィル少年のダークサイドがドクター・スミスなんですよ。だからドクターに誘われてとんでもない事件が始まるんです」父親役のガイ・ウィリアムスは回想してこう語る。「ドクター・スミスとロボットシンドロームって僕らは言ってたけど、ウィルとあわせてこの3人が物語の中心だった(笑)。番組のはじめは、けっこうシリアスだったんだけど、だんだんホームコメディみたいになっていった。でもそれで人気番組になっていったんだ」

 ドクター・スミスを演じたジョナサン・ハリスは毎夜フライディをからかう「カンカラロボット」「屁理屈ロボット」「スットコドッコイロボ」と思いつきメモして、フライディとの漫才を盛り上げ続けたのだ。

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