ジェリー・アンダーソンと技術面の副プロデューサーだったレッジ・ヒルと三人でコンセプトを聞いたデレク・メディングスは、家に帰ってその夜にも「ジェリーが言っていた性能だとこういう感じかな・・・」とラフ・デザインをスケッチしていく。
世界中どんな場所でも60分で到達するサンダーバード1号はロケット状から主翼を広げていく可変翼(特撮で初めて作られた可変翼だった)、いろいろな救助メカを積んでいく大型輸送機の2号は丸いフォルムの機体でコンテナ式のカーゴを利用したらどうだろう・・・でも主翼は小さめに(なぜかというと、特撮では主翼が大きくて横に長いとスピード感が映像で出ないのをレス・ボウイ特撮監督の助手時代、メディングスは痛感したからだという)と。翌日、ラフ・デザインをジェリーとレッジに見せて意見をもらい、完成デザインを作っていった。
レッジ・ヒルは「特撮のミニチュアはリアルさが大事だけど、はっきりしたカラーリングの方が印象に残る」といつも言っていて、サンダーバード1~5号は、シルバー&スカイブルー、グリーン、レッド、オレンジイエロー、スチール色+レッドと特徴のあるカラーリングも抜群だった。モデル製作はマスター・モデル社が担当し、直線と曲線を組み合わされた工業デザインを思わせるメディングスのデザイン・ラインを見事に立体化してモデルを完成させていた。
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