大評判になったフジテレビ系の『スパイ大作戦』のシーズンが終わると新シーズンが始まるまで半年放送されたのがCBS-TVで放映されていた『ハワイ5-0』であった。2010年にリメイクされて今も第六シーズンが放送中だが、レナード・フリーマンプロデューサーが企画、パイロット版や重要エピソードの脚本を書き、ハワイを舞台に知事直属の警察の特別捜査チーム、ハワイ5-0を率いるのはスティーブ・マクギャレット(ジャック・ロード)アメリカでは12年を越えるロング・ランとなった大成功作だ。モートン・スティーブンス作曲のオープニングはベンチャーズの演奏リミックス版レコードはヒットチャート1位になり、リメイク版でもそのまま巻頭を飾っていて、覚えている人も多いだろう。
スタジオ中心の撮影が多かったTVポリスものの中で『ハワイ5-0』はハワイ全土で大胆なロケーションを敢行。ハワイ5-0本部はスタジオだが、後はロケ撮影でフィルムをアメリカ本国に送り、現像所で現像、ハワイへ送り戻して完成させるというやり方だった。「アメリカ警察ものの映像はここから変わっていく!」と日本初放送で思ったのを覚えている。朝鮮戦争の頃からライバルだった中国系スパイ、ウォー・ファットとはSFタッチの攻防を見せ、海軍情報部出身のマクギャレットは空手や格闘もお手の物で肉体派の主人公として異彩を放った。『ハワイ5-0』は私の最もお気に入りの警察物のTVシリーズだった。
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