ITCの子会社に正式になったジェリー・アンダーソンのAPフィルムは、新しいスタジオに移り、予算も増えて、人形の個性化(俳優をモデルにしてリアリティを上げた)デレク・メディングスの海洋特撮の充実と新生面を作り上げた。そして1964年の1時間の人形劇+特撮メカニックのSFドラマとなったのが『サンダーバード』だった。従来1台だった主役メカニックが5台登場するサンダーバード1~5号の新コンセプト、国際救助隊のトレーシー一家5人の個性的なキャラクター、イギリス人の貴族で美人スパイというペネロープが未来型のロールスロイス(6輪というカッコよさ、しかも色はピンク)で悪人をぶっとばす痛快さ、まさにSFの未来世界にファイティング・ビューティーを持ち込んだ作品だった。
ジェリ-・アンダーソン夫人で副プロデューサー格のシルビア、人形造形の主任クリスティ・グランビルとその助手メアリー・ターナーと女性スタッフが中心にいる人形劇のセンスが人間ドラマ以上のドラマチックなSFアクションのベースを支えた。特に日本で『サンダーバード』は大ヒット、日本の特撮、アニメに大きな影響を与えることになるのだ。
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