人形劇用のスタジオでは録音が出来なかったため、MGM撮影所が撮影拠点となり、『プリズナーNo.6』で使った二つのステージでドラマ・パート(芝居部分)は撮影された。ボブ・ベル美術監督のSHADOの地下の二段構造の司令部セット、球型の同じセットをつないだムーンベースのセット、壁をラバー処理したスカイダイバーの船内、インターセプターやスカイ1のコクピットとセット・デザインが冴え、MGM撮影所の美術部の力が発揮されていた。
10年後の1980年が舞台のため、ボタンレス、ノーネクタイ、ポケットレスのマオ・カラーやスマートな服、中性的な男性の髪型とファッションをシルビア・アンダーソンが考案し、美術副監督のキース・ウィルソンがまとめあげた。
ストレイカー司令官(エド・ビショップ)、フリーマン副司令官(ジョーシ・シーウェル)、フォスター大佐(マイケル・ビリントン)他20人近いレギュラー陣がいるのもミリタリー物の設定ゆえで、アメリカ・イギリスのSFTVでここまでミリタリー(未来的ではあるが)の香りがあるのはこの作品だけだ。地球侵略となった時、バトル・オブ・ブリテンの本土防衛戦になるのはイギリス人の本音だったのだろう。ジェリー・アンダーソン、レッジ・ヒル、デレク・メディングスと中心メンバーがイギリス軍の勤務体験があったのも大きかったかもしれない。
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