月旅行で米ソが国家をあげて宇宙計画を進めていた1960年代、アメリカの国家プロジェクトとして「チクタク計画」という時間旅行プロジェクトが、アリゾナ砂漠の地下深く進められているというストーリーは妙な説得力があった。
ウィリアム・J・クレーバーの美術セットとL・B・アボットの特撮監督のキラめく光のエレメントの中に落ち続けて回転しているダグとトニーの時間流の中の転送イメージ(アニメの『タイムボカン』『ドラえもん』もこのイメージを流用せざるを得なかった)、トンネルの入口に両サイドからグリッドが伸び、空中にスクリーン画像で過去や未来が映る抜群のアイデア、日本ではNHKで放送され東北新社の加藤敏夫ディレクターが日本語版をまとめてアメリカのABCよりも評判になり、今でも一般用語として「タイムトンネル」はTV番組や雑誌記事のタイトルで現役だ。1年で終了したのは残念の一言で、実に印象的なTVシリーズだった。
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