2017/08/30

第83回 快走する『ナイトライダー』

 1960年代後半の『原子力潜水艦シービュー号』『宇宙家族ロビンソン』『タイムトンネル』『スタートレック/宇宙大作戦』『インベーダー』というSFTVシリーズを思い出すとそのスケール感と大掛かりな特撮シーンと1970年代になって『600万ドルの男』『バイオニック・ジェミー』『ワンダーウーマン』とスーパー能力を持った1人の主人公だけで、いささかさびしい感じをTVファンは感じていた。

 その突破口になったのがグレン・A・ラーソン製作の『ナイトライダー』であった。TVムービーからスタートした番組で、ナイト財団(リチャード・ベースハートが社長だった)が事件の捜査中に銃撃されて瀕死の刑事を救い出して手術で蘇生させて銃で傷ついた顔も別人に整形して、マイケル・ナイト(デビッド・ハッセルホフ)という新しい名前を与えた。ナイト財団が開発したスーパーカー、ナイト2000は、K.I.T.T.(キット)という人工頭脳を持つ未来カーで、マイケルのパートナーとなるのだ。

 『爆発デューク』で派手なカー・スタントで人気を呼んでいたスタント・チームがスタントを手がけ、宙を飛ぶわ、壁を破るわ(特撮もうまく使って)とアクションのスケールを広げた。アメリカのTV番組『ナショナル・ジオグラフィックス』のナレーターも担当していたリチャード・ベースハートがオープニング・ナレーションを担当、「現代の騎士ナイトライダー!」という名セリフはベースハートが亡くなった後もTVシリーズの巻頭で輝き続けたのだ。

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